(1)自記電流滴定法により,共同研究用の7種のデンクン(各,未抽出,石油ベンジン抽出,メタノール抽出の3種)のヨウ素親和力を測定した。数値の再現性をみるためにすべての測定値が表1に示してある。 (2)アミロースの基準ヨウ素親和力を19と仮定して,メタノール抽出試料のヨウ素親和力Aから,各試料デンプンのアミロース含量を計算した。これら7種の試料デンプンは,アミロース含量からは3つの群(23~25%の地上デンプン,19~20%の地下デンプン,3%のモチトウモロコシデンプン)にわかれた。 (3)これら7種の試料デンプンは,滴定曲線の型からは2つの群(曲線後部の立上りが一直線の地上デンプンと,立上りの直線に一つの屈折点をもつ地下デンプン)にわかれた。 (4)滴定曲線後部の立上り直線の勾配が試料によってかなり異なるので,これまで,これをブランク溶液の滴定曲線の勾配と同一になるように補正して,ヨウ素親和力を求める試みを行ったところ,補正しない場合にくらべて0.1~0.4の増加が認められただけであった。