余暇や所得の増加は芸術消費を増やすと言われているが、各地で文化ホールの観客が依然として不足しているのはなぜか。所得、余暇時間、価格、鑑賞技術などの主な需要要因を経済理論的に検討した後、需要関数を推定する。実証結果から、所得は正の効果を示したものの、価格や時間の需要への影響は不明なことなどが明らかにされる。最後に、各変数の分析や他の要因についての研究の必要性が示唆される。