英国の非営利演劇システム確立に向けての動きは、19世紀末に始まる。英国には社会福祉を対象とする公益法人制度チャリティの歴史があるが、そのチャリティと演劇とが結びつく制度の確立は、第二次世界大戦後を待たねばならない。しかしその間にも多くの模索が続けられた。その模索の経験は、現在の芸術チャリティを支えるが、一方で、その限界をも示している。