本稿は、関係性マーケティングの実践として、劇団ふるさときゃらばんを取り上げた事例研究である。最初に関係性マーケティングの議論を概観し、次に、組織内対応と顧客対応の面から分析する。また第3章では、きゃらばんの応援団とのインタビューから、企業と顧客とが融合するような関係性マーケティングの可能性について考察を加えることにする。最後に、地域におけるきゃらばんの実践から、地域需要開拓戦略への経営上の示唆を提示する。