本稿は、1995年度を対象年度として実施したアンケート調査をもとに、公立文化施設における運営経理の現状を把握し、全国的な状況を明らかにするとともに、今後のあり方について考察するものである。また、公立文化施設における支出と収入の構造を把握し、民間の劇場との違いを明らかにすることをねらうものである。分析の結果、施設の条件の違いによって運営経理の傾向が大きく異なっている状況を読み解くことができた。