目的変数を y ,その要因と考えられる k 個の説明変数を x 1, x 2, …, x kとする.いま y と x 1, x 2, …, x kの関係を表わす n 組のデータ( y i, x 1i, x 2i, …, x ki) ( i =1, 2, …, n )が与えられたとする.このデータをもとに, k 個の説明変数に重みづけを行った場合の目的変数と説明変数との間の重相関度を, 2次元平面上に連結ベクトルパターンを用いて図式化する1つの方法を提案する.さらにこの図式パターンを用いて,与えられたデータに対し重相関度が最も高くなるように各説明変数の重みづけを行う方法を示す. この方法の特徴は,数値解法によらず図式パターンの視覚処理により重相関度および各説明変数間のパラツキを見ることにあり,データの構造が非線形の場合でも,線形の場合と同様に処理できることにある.また部分的に重相関度が高いなどの判定も容易であり,応用例に示すよように数値解法では把握できなかった部分を明確にすることが可能である.