1. 生食用鶏肉類のサルモネラ汚染率は12.3%であり, 一般の加熱用鶏肉と比べると低い汚染率であったが, 生で喫食される食品であるため, 食中毒につながる危険性は大きく, 本食品の調理と保管には充分な注意が必要と考えられた. 2. 生食用鶏肉類調理施設でのアンケート調査では, 作業実態が把握できたが, 各施設で調理された製品のサルモネラおよびカンピロバクター汚染の原因は明確にできなかった. 3. 生食用鶏肉の調理は, [解体]―[皮剥ぎ]―[スライス]の3工程において, それぞれ専用のまな板・包丁・布巾を使用し, 各工程間には手洗いを行い, 手洗い後は使い捨て紙タオルで手指を拭く手順で行えば, 最終製品のサルモネラ汚染を最小限に抑えることが可能であることがわかった.