食品からのサルモネラ検出用に新しく開発された磁気ビーズを利用した検出方法について検討した. 1. 市販鶏肉126検体を対象にMB凝集法, MB培養法および従来の培養法によるサルモネラ検出状況を比較した. その結果, 従来法とMB凝集法はそれぞれ36検体において陽性を示し, MB培養法では93検体から分離された. 2. 鶏盲腸内容物78検体を対象にMB凝集法, MB培養法および従来の培養法によるサルモネラ検出状況を比較したところ, 従来法では2検体から本菌が検出された. またMB凝集法はすべての検体において非特異的反応を示し, MB培養法では従来法陽性の2例を含む9検体からサルモネラが分離された. 3. MB凝集法は検査開始翌日にはサルモネラの定性が可能で, MB培養法では従来法より1日検査時間が短縮された.