新製品開発を行う開発型中小企業の評価システムを構築した.システムは3段階から成り,第1段階では,開発する新製品の市場を算定し,第2段階では,開発力をヒト,カネ,モノの3要素に分解し,さらに各要素を第4階層まで分解して,各要素をAHP(階層化分析法)で重み付けした後,指数付参考表を基に総合評点化して企業評価を行う.第3段階では,今後10年間の新製品開発と販売に関わる収支をDCF(Discounted cash flow)法で推計して,事業の妥当性を検討する.リーマンショック時に比較対象サンプル企業16社中6社で不具合があったので,整合性をチェックして,ヒト,カネ,モノの重み付けを再試算した結果,ヒト:0.31,カネ:0.28,モノ:0.41(製品の質:0.25,事業性:0.75)の数値を得た.