じゃがいもの糖成分の非破壊測定法の開発のため,可視および近赤外分光法の利用を検討した.光ファイバを利用したインタラクタンス法でじゃがいもの可視および近赤外スペクトル(400-1100 nm)を非破壊的に測定できた.測定されたスペクトルと糖成分の関係を検討した上で,PLS回帰分析法を用いて糖含量の予測モデルを開発したところ,2次微分スペクトルとフルクトースおよびグルコース含量の間に有意の相関関係が認められ,標準誤差がそれぞれ0.26 mg/gと0.46 mg/gの予測モデルが得られた.本研究では,インタラクタンス測定法を用いた近赤外分光法がじゃがいもの糖含量の非破壊的測定法として利用の可能性があることを示唆した.