大型のマルチタッチテーブルトップでは,その大きさのため操作が困難な領域が存在する.この領域を操作する場合,ユーザはその領域に手が届く位置まで移動することを求められる.そこで我々は遠隔地操作手法であるHandyScopeを示す.HandyScopeでは,ユーザは手元から遠隔地を操作することができる.また,ユーザは手元と遠隔地の間にてオブジェクトを移動させることができる.加えて,HandyScopeの起動,操作には我々が考案した引き出しジェスチャを用いるため,複数のユーザが同時に,従来のマルチタッチ操作と競合することなく素速くポインティングを行うことができる.我々はHandyScopeの性能を測るために従来のタッチ操作と比較実験を行い,遠隔地を選択する場合HandyScopeは有用であることを確かめた.