メソッド抽出とは,既存のメソッドの一部を新たにメソッドとして抽出する作業のことである.メソッド抽出は,長すぎるメソッドや,凝集性の低いメソッドを分割するために有効であるとされているが,実際に開発者がどのようなメソッドを対象にしているかは調査されていない.しかし,メソッド抽出作業の支援を行うためには,開発者がどのようなメソッドを抽出の対象としているかを定量的に調査する必要がある.本研究では,オープンソースソフトウェアから,抽出が行われたメソッドと行われなかったメソッドの間で,サイズと凝集度に違いがあるか調査した.調査の結果,多くの場合に有意差があることが確認できた.