産業界は,情報系学生に対して主体的に活動できる能力を要求している.この要求に応えるために,我々はPBL (Project-Based Learning)を発展させたOJL (On the Job Learning)という手法で,大学院生を対象に組込みシステム技術の教育を実施している.OJLでは,仮想の技術課題ではなく,企業の持つ実際の開発テーマを題材にして,実際のソフトウェア開発プロジェクトの中で,仕事(開発)の進め方を学生に体験学習させる.2013年度は修了生の96%から有益であったなどのポジティブな意見が見られ,就職後に実際に役立ったとの意見も得られている.本稿では,OJL教育の内容と現状について述べる.