LC-MS/MSを用いた食肉中残留農薬簡易一斉試験法について妥当性評価試験を行った.試料10 gに水10 mLを加え混和後,1%ギ酸含有アセトニトリル30 mLでホモジナイズ抽出を行った .硫酸マグネシウム,クエン酸三ナトリウムおよび塩化ナトリウムを加え十分にかくはんして遠心分離後,有機層を1%ギ酸含有アセトニトリルで40 mLに定容した.その1 mLを分取し,遠心分離したものをLC-MS/MS測定溶液とした.市販の牛,豚および鶏筋肉に132種類の農薬(0.01および0.04 μg/g)を添加して,2併行,5日間の添加回収試験を実施した.その結果,妥当性評価ガイドラインの目標値に適合した農薬は牛筋肉125,豚筋肉120,鶏筋肉127農薬であった.