食品衛生法におけるゴム製器具・容器包装の亜鉛(Zn)試験法の性能を評価するため,水または4%酢酸による亜鉛溶液6種を検体として用いた試験室間共同試験を行った.当試験には18機関が参加し,濃度非明示の6検体(各2測定)についてフレーム方式原子吸光光度法,誘導結合プラズマ発光強度測定法および誘導結合プラズマ質量分析法によりZnの定量を行った.その結果,いずれの測定法においても真度が97~103%,併行精度(RSDr)が0.7~4.9%,室間再現精度(RSDr)が1.7~8.9%であり,性能パラメーターの値は目標値(真度:80~110%,RSDr:10%以下,RSDr:25%以下)を満たしており,規格試験法として十分な性能を有していることが判明した.