現代社会は知識と情報にあふれており,われわれはこれを活用しきれていない。知のコンピューティングは,知の創造,蓄積と流通を促進し,人間の科学的発見を加速し,人々が賢く生きるための仕組みづくりを目指す活動である。本稿では,背景として情報科学技術の発展と課題を述べた後,知のコンピューティングの仕組みとしての社会実装イメージを提案する。さらに,人と機械の創造的協働を実現するための研究開発について考察し,最後に,広範な社会的インパクトをもつ科学技術の社会受容に関する取り組みについて紹介する。