健康科学系の女子大学生における特定保健用食品の食用油 (食用油トクホ) の利用実態を質問紙で調査した。回答した1,223名の47%が食用油トクホの利用経験があった。利用理由の69%が, 同居の家族が利用していたことだった。保健用途が期待されるのはBMIが23以上の者である。利用者の49%が保健用途の期待される対象者を理解していた。しかし, 対象者に該当したのは利用者の13%であり, 保健用途の体感率は1%未満だった。食用油トクホの保健用途の体感率が低かった一因として, 保健用途が期待されにくい者による利用が多いことや, 食用油は主に調理に用いられるため, 日常の多様な食生活で保健用途が発揮されるための目安量を安定して摂取しにくいことが考えられた。