本論文では,ユーザとの対話により言葉で表された印象を反映する演奏表情生成システムMUSAI(MUSicalexpression generation system by Adjective with Interaction)を提案する.MUSAIは,演奏表情と印象の関係を表す感性空間,ファジィルールを持ち,入力された印象から感性空間上での座標値を求め,ファジィ推論によって演奏表情のパラメータを決定し,演奏表情を生成する.生成された演奏表情に満足できない場合,ユーザは副詞と形容詞・形容動詞からなる修正指示語を入力し,感性空間上の座標値を変えることで演奏表情を修正する.有効性を評価するために,MUSAIを用いて実験参加者が演奏表情を生成し,評価する実験を行う.実験の結果,MUSAIにより,各実験参加者の印象を十分に反映した演奏表情を生成できること,実験参加者が演奏表情が次第に修正されていると知覚していたことがわかった.