4-アミノ酪酸(GABA)を蓄積させた玄米は,血圧低下効果や精神安定作用が期待できるためにニーズが高い.GABA蓄積加工用米として利用するために,多様な遺伝背景を持つ米で,早刈りや窒素追肥の効果を検討した.早刈りによってGABA蓄積量は増大しなかった.また,幼穂形成期および穂揃期での窒素追肥によってもGABA蓄積量は必ずしも増大しなかった.しかし品種が異なるとGABA蓄積量は大きく変動し,一部(品種名べこごのみ)は40mg/100gまで到達した.この結果は,巨大胚芽米以外にもGABA富化食品用米品種の作出の可能性があることを示唆している.