市販の5種類の農薬測定ELISAキット(アセタミプリド,アゾキシストロビン,クロロタロニル,フェニトロチオン,イミダクロプリド)について,6種類の農産物を用いた残留農薬分析の妥当性評価と,その分析結果に影響を与えるELISAの反応特性を解析した.その結果,真度は91~162%,併行精度は2.1~16.2%,室間再現精度は4.0~20.3%であり,農産物との組み合わせ30例中18例(60%)が厚生労働省通知の妥当性評価ガイドラインに基づく目標値を達成した.また,ELISA測定では,毎回検量線を置くことが重要であった.さらに,農産物のマトリックスやピペット操作が測定結果に影響を及ぼすことが分かった.