科学のオープン化,研究情報流通,さらには研究情報における識別子は,近年科学全体の大きなトピックスとなっている。分野を越えて研究データをより広く流通,公開させようとするとき,データの中身がわかるようにメタデータを登録し,データに識別子(ID)を付ける必要がある。DOI登録機関であるジャパンリンクセンターは,研究データへのDOI登録を開始するにあたり,国内研究機関等の参加による実験プロジェクトを行い,参加機関はDOIのテスト登録・本登録を実施した。機関内でのシステム構築や運用フロー整備を通じて課題の抽出・共有を行い,その議論の結果を「研究データに関するDOI登録ガイドライン」として取りまとめた。プロジェクトによって形成されたコミュニティーは,今後のオープンサイエンスの取り組みに寄与することが期待される。