特許情報検索という観点から,CA Searchを評価してみた。この評価にあたっては,特許情報を専門に取り扱ったファイルであるCPIと比較するという方法をとることにした。最初に,CAおよびCPIについて,それぞれの構成・収録範囲・タイムラグなどに触れ,次に,情報検索については,書誌事項,主題,対応特許という特許情報検索への3つのアプローチから考察した。このうち主題からの検索では,特許のタイプ(物質特許・製法特許・用途特許など)とindexingの広さ,深さなどをみるように心がけた。以上の考察から,CA,CPIともそれぞれの特徴を示していることがわかる。また,現実にCA Searchの利用は,JOIS,DIALOG,ORBITなどのオンラインシステムによるので,これらシステムの比較にも触れている。しかし,こういった資料やファイルを断定的,総論的に評価するというのは難しいことで,このためにはそれなりの多数のデータが必要である。われわれの場合は,いくつかの実例からその傾向を示したにとどまるということになろう。