2015(平成27)年12月18日に第14回総合科学技術・イノベーション会議にて,「第5期科学技術基本計画」答申案が了承され,その後,2016年1月22日に閣議決定された。科学技術基本計画は,科学技術の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な計画であり,科学技術政策の方向性を定め,予算配分などにも直接影響する重要な意味をもつ。第5期科学技術基本計画においては,主要指標・目標値の設定がその特徴の1つである。本稿では,科学技術基本計画における主要指標について,筆者の一考察を紹介し,併せて,同計画の確度をより向上させるための新たなシステム開発の可能性について述べる。