文章基本信息
- 标题:糖尿病患者に対する栄養教育効果に関する統計的分析
- 本地全文:下载
- 作者:鈴木 和枝 ; 武藤 志真子 ; 橘 雅子 等
- 期刊名称:日本栄養・食糧学会誌
- 印刷版ISSN:0287-3516
- 电子版ISSN:1883-2849
- 出版年度:1979
- 卷号:32
- 期号:5
- 页码:305-315
- DOI:10.4327/jsnfs1949.32.305
- 出版社:Japanese Society of Nutrition and Food Science
- 摘要:糖尿病の栄養指導をより効果的・効率的に行なうために, 栄養指導をうけた糖尿病患者154名を対象に指導効果を左右する要因を検討した。方法は最終指導時に患者がもちよる食事記録を点数化法で表現, これを指導効果判定の指標として, (1) 個人要因群, (2) 個人生活要因群, (3) 病歴・治療要因群, (4) 指導要因群の4群, 計20要因86項目 (表3) との関連を, 林氏の数量化理論I類と重回帰分析の手法により分析した。えられた成績は次のごとくである。 1) 各分析により求められた重相関係数は個人生活要1) 各分析により求められた重相関係数は個人生活要因群が0.51と指導効果を左右する最大の要因群であった。次いで指導要因群, 個人要因群, 病歴・治療要因群の順に重相関係数は低下した。 2) 数量化I類の成績のうち, なかでも指導効果を高めにくい要因としては, (1) 壮年者でしかも社会的には責任のある職種に従事する, (2) 日常生活面では初回指導の時点で生活時間が不規則で, 外食が多く, 欠食もあるという生活背景をもつ, (3) 体型的には肥満度が強く, また通院歴が長く, 食事は比較的高熱量の指示がなされているということがあげられた。すなわち, 以上の要因が加わるほど指導効果は期待しがたいということである。しかし指導にさいして, (1) 指導を3回以上うけるようにすすめる, (2) ただしこの場合, 指導は短期間 (1~1.9カ月) のうちに徹底させる, (3) 家族の者を指導に同席させるなどすることにより指導効果の高まる傾向が示された。なお, この成績は重回帰分析の予測式による指導効果検討においても再確認しえた。 3) 指導要因群を除いた残りの3要因群の場合と, それを加えた4要因群との場合について重回帰分析を行なったところ, 前者の重相関係数は0.61, 後者が0.67と指導要因群を加えることにより予測率は高まった。 以上の成績より, 糖尿病の栄養指導効果は患者の条件のみからは必ずしも予測できないが, 3回, もしくはそれ以上の指導体制をとることによりその効率が高まること, すなわちこれを指導期間からみると1~1.9カ月の経過観察によりその後の効果は予測できるといえよう。したがって家族が非協力的であり, しかも2カ月以上の指導によっても指導効果を認めない患者においては, その後の継続指導の効果も期待しがたく, これら患者の指導に当たっては別途の方法を考慮することが望まれる。また患者の個人生活的背景を改善するよう指導することも効率をよくし, 指導効果を高める上に欠かせない条件であるとの結論もえた。