従来AsAはインドフェノール法やヒドラジン法で定量を行なっているが, レダクトンの混在する場合は真値を求めることは困難であり, しかもこれらの方法は操作が繁雑であるため, 等速電気泳動法を応用し, AsAの定量を試み, また酸化物であるDHA, さらにDKGの分離を試みた。その結果以下のことが認められた。 1) 島津細管式等速電気泳動IP-1Bを用いアスコルビン酸関連化合物の分離定量を行なった結果, リーディング液: 0.01N塩酸-β-アラニン (pH 3.6), 0.05% PVA, ターミナル液: 0.01N n-カプロン酸, 定電流50μAで泳動し次のPU値が得られた。 AsA=0.63±0.02, DKG=0.28±0.02 また定量性も認められた。 2) 本定量において糖による定量性の阻害はなかった。 3) DHAは水溶液中, 水和物として存在していると思われ, 易動度が小さく, いずれのリーディング液, ターミナル液の組合せにおいても泳動図を得ることができなかった。