学校給食アミノ酸パターンのたん白質飼料ヘスレオニンを補足すると, 白ネズミの尿中α-aminoketones (AK) 量は激増し, メチオニンを補足すると尿中AK量は減少した。尿中AKはδ-aminolevulinic acid (ALA) とaminvacetone (AA) とからなることが知られているが, これら両アミノ酸を補足することによりおこる尿中AK量の変動は, ALA量の増減によるのではなく, スレオニンの代謝に関連するのではないかと思われるAAの尿中への排泄が増減するためにおこることがわかった。一方, グリシンはAA生合成の素材となるといわれるが, グリシン補足の場合には尿中AK量の変化は認められなかった。また, スレオニン, メチオニン以外の必須アミノ酸を補足した場合も, 尿中AK量の増減は認められなかった。