(受賞の言葉) このたびは栄誉ある賞を賜り,大変光栄に存じております.ご選考くださいました先生方,本発表をお聞きくださった皆様に,心より感謝申し上げます. 本研究は,1 人では解くのが難しい問題でも2 人で話し合うことによって解けるようになる場合があることに注目し,こうした建設的な話し合いにはどのような特徴がみられるのか,建設的な話し合いをする児童はどのような学習を経てきたのかについて調査を行いました.子供たちが答えを待つのではなく,自分たちで話し合いながら考えて答えを作る協調学習に普段から取り組んでいると,話しながら考えを深める対話がよりみられ,その結果として2 人での解答が1 人よりも改善される傾向もみられました.今後はこの結果を,理解が深まる対話を引き起こすための協調問題解決場面を設計するための方法として活かすやり方を検討していく必要があると考えています. 最後になりましたが,本研究を行うにあたり様々なご指導をくださいました白水始先生,益川弘如先生,および調査にご協力くださいました小学校の先生方と児童の皆様,研究にご協力いただいた全ての皆様に,この場を借りて厚く御礼を申し上げます. (遠山紗矢香)