「機能性表示食品」として期待されるべにふうき緑茶のメチル化カテキンについて,測定法の条件検討を行い,室間共同試験により妥当性の確認を行った.
高速液体クロマトグラフ法により,0.2%リン酸水溶液,メタノールおよびアセトニトリルを77 : 18 : 5の割合で混合した移動相により,エピガロカテキン-3- O - (3- O -メチル)ガレート(EGCG3”Me)が10分以内に分析可能となった.また,やぶきた緑茶を試料と同様に抽出し,EGCG3"Meが検出限界以下であることを確認した液を試験溶液と同じ希釈倍率となるように添加した標準溶液を用いることにより,機種間の定量値の変動を小さくすることができた.
室間共同試験には10試験室が参加し,5材料を非明示2反復で測定した.その結果,EGCG3"Me含有量が1.1~1.9% (w/w)の範囲で,RSDrおよびRSDRはそれぞれ1.4〜2.0%および1.6〜5.7%となった.また,HorRat valuesは0.39〜1.4となり,2以下であることから室間再現性の妥当性を確認することができた.