3Dプリンターは「(モノづくりのための)製造技術」として,材料工学,機械工学,制御工学などの分野で研究が盛んであるが,デジタルデータからものをつくる技術であるから,当然,情報学とも不可分である。筆者らは,文部科学省COI (Center of Innovation)「感性とデジタル製造を直結し,生活者の創造性を拡張するファブ地球社会創造拠点(中核拠点:慶應義塾大学)」を通して,3Dプリンターの先進的な技術開発を進めている。今回は,その中でも情報学的な研究課題といえるトピックを3点に整理し,それぞれについてどのような技術を開発しているかを報告する。また,近年話題のAI(人工知能)技術との連携の可能性についても議論する。