乳酸菌は古来より,醸造並びに発酵食品の製造に用いられてきた。乳酸発酵により食品の風味はもとよりpHが低くなることで,腐敗や食中毒の原因になる他の微生物の繁殖を抑えて保存を高めている。また,乳酸発酵により生理活性効果に優れた食品開発なども行われている。著者は「醸造食品に生息する乳酸菌」の研究に取り組んでおられるので,本稿では焼酎・日本酒・ワインの乳酸菌,また,フルクトフィック乳酸菌について解説して頂いた。