本研究は動体の移動コースをマスキングした場合のタイミング誤差時間について究明し,次に示したような結果をえた. 1. マスキングの長さの大小とタイミング誤差時間の関係について, (1) 視標速度1m/sec, 7m/secともにマスキングのない場合に最小の誤差時間を示した. (2) マスキングした場合,視標速度の遅い1m/secはマスキングの長さの増大にともなうタイミング誤差時間増大がとくに大であつた. 2. 各マスキングにおける視距離とタイミング誤差時間の関係は,視標速度1m/sec, 7m/secともに,すべてのマスキングにおいてタイミングのあわせやすい視距離があった. [tabl] 3. 各視距離におけるマスキングとタイミング誤差時間の間係は,視標速度1m/secでは,すべての視距離において,マスキングの長さの増大とともに誤差時間が増大した. 7m/secでは,すべての視距離にタイミングのあわせやすいマスキングの長さがあつた. [tabl]