モナーク製自転車エルゴメーターを用いて, 全力で自転車をこく時に発揮される「最大無酸素パワー」を測定する方法を考え, 6才から成人に至るまでのパワーを測定した. その結果は次の通りである. (1) どの年令でも, いずれの負荷においても, 運動を開始してから3〜6秒の間に最大パワーを記録した. (2) 各被検者において最大パワーを発揮する負荷に差異がみられ, 年令が大きくなるにつれて負荷が重い方へ移っていくことが認められた. (3) 12才頃までは男子と女子の最大パワーの差は小さいが,「13才頃から男子は急激な発達を示し, 女子の値を大きく上回る. 男子では18才頃, 女子では14才頃にパワーの値が最大に達する. (4) トレーニングされた被検者では, 最大パワーの値が高く, パワーの持続能力にもすぐれていることがわかった.