ハンドボールにおける, とびこみ倒れこみシュート, 即ちプロンジョンシュートの身体運動学的特性を摘出し, その指導上のポイントを探ることを目的として, 当該技術の写真分析を行なった. そのため, 熟練者と未熟者, 並びに男子選手と女子選手をそれぞれ対比させて, 身体運動の軌跡を比較検討した. その結果, プロンジョンシュートの指導上のポイントとして, 例えば次のような項目があげられた. 1. 踏切り動作はすばやく行ない, ボールは, ゴールエリア内に敏速に移動する. 2. 踏切りは, 長いシュート距離が得られるような, 強力な蹴りを必要とする. 3. バックスウィングは, ゴールエリア内にとび込んでから, ボールを身体の前を通すようにして行なう. 4. シュートでは, 身体を側方に倒した姿勢が有利である.