本研究は,伸張-短縮サイクル(SSC)による発揮パワーから,スプリントパフォーマンスを規定する体力因子について検討することにした.被検者には,60mの全力スプリントを行わせた.また,6回のリバウンドジャンプを行わせ,接地時間と滞空時間から発揮パワーの最高値を求めた.その結果,加速局面および速度維持局面におけるスプリント能力の評価指標としたスプリントランニングパワーおよび最高疾走速度は,ともにリバウンドジャンプパワーとの間に有意な相関関係を認めることができた.このことから,スプリントパフォーマンスを規定する体力因子のひとつとしてリバウンドジャンプに代表されるSSCによる発揮パワーの重要性が示唆された.また,スプリントパフォーマンスの向上には,より短い作用時間で大きな筋出力を発揮するトレーニングが重要であると考えられた.