連続その場跳躍の垂直床反力を男性7名の被検者について測定し,マス-スプリングモデルを基に分析した.跳躍動作は,股・膝関節をできるだけ伸展し,足底屈のみで行うものであった.身体を質点と下腿三頭筋による線形スプリングからなる単純なモデルと仮定した.床反力の実測値とモデルを基にした推定値の差は,床反力の最大値の10-14%の範囲にあり,小さいものであった.床反力が体重レベルを越える局面の時間から,モデルを基に身体のバネ定数が推定された.その値は,2.4×10^4-10.4×10^4N/mの範囲にあり,連続跳躍のピッチに伴い変化した.バネ定数から計算した跳躍高は,7名中6名が実測値に近いものであった.これは,マス-スプリングモデルの妥当性を示すものである.