スキナー流のプログラム学習の理論と方法を,個人的種目としての先高跳び(べリー・ロール)の指導過程にとり入れた場合に,どのような効用と限界が見出されるかについて,教育実験的に検討することにあるを目的とした.中学1年生を対象に,体格,体力測定,先高跳びの結果に基づき,プログラム学習群と普通学習群とを選定し,前者にはプログラム学習形態で,後者には一斎指導形態で各延4日間のべリー・ロールの学習をさせ,ポストテスト及び把持テスト,プログラム学習群に対するアンケート等によって両群における学習効果の比較考察を行なった.普通学習群では,示範を多く与えられたせいか,技術やフォームが指導者に似たものになり,比較的べリー・ロールとしてのまとまりを得た.プログラム群は,技術やフォームにやや正確さを欠く傾向がみられた.