FM補完放送の開始にあたり従来は困難とされていたFM同期放送の実現を目的として最新のデジタル回路設計技術を用いた高精度のデジタル型のFM変調器を開発した.FM同期放送システムの構築においては実際にフィールドにおいて一般受信機による受信品質特性を検証しながらシステムと変調器の課題を明らかにし,変調器に要求される諸元の改良や機能の追加を行った.2016年8月には萩局-長門局間,10月には山口局(親局)-柳井局間で同期放送を開始し,従来にないエリア確保と良好なサービス品質を提供することができている.