アワ種子胚乳部から水で抽出され,DEAEセルロースカラムクロマトグラフィーにより精製されたグルコースからのみ成る多糖はゲルクロマトグラフィー,IR分析,メチル化分析,酵素分解の結果から,重量平均分子量約11,000,平均鎖長おおよそ7のフィトグリコーゲンであると同定した.さらにこの多糖をβ-アミラーゼで処理し調製したβ-リミットデキストリンをイソアミラーゼおよびプルラナーゼで分解し,その分解物の鎖長分布を求めたところFig.3のような結果となった.重合度2および3の画分の還元末端基量(A)と重合度4以上の画分のそれ(B)の比A/Bが約1.4であったことから,この多糖の構造は他起源のフィトグリコーゲン同様Meyerのモデルに近い構造を有しているものと推定した. 本研究の一部は(株)東海製粉機製作所からの奨学研究費を使用して行ったものであります.同製作所代表取締役社長,西田千代一氏に対して深く感謝の意を表しま.