本研究は,相関分析と重回帰分析により,国立大学法人と所在する都道府県との産学連携に対する影響要因を分析した.その結果,外部要因では,県内総生産と成長率が県内共同研究・受託研究件数,県内共同研究・受託研究受入額,県内件数比率と正の関係にあり,総生産成長率が県内受入額比率に影響を及ぼす要因であることが分かった.内部要因としては,共同研究・受託研究の総件数と総受入額が,県内件数と県内受入額の最大な増減要因である一方,研究者数は,県内件数比率のマイナス要因であり,産学連携の実務担当者数が県内受入額比率のマイナス要因であることが明らかになった.