マルトテトラオース(G4)の連続生産を目的として,Pseudomonas stutzeri起源G4生成酵素の固定化を試みた.約200種類の市販樹脂のなかから最も良好な固定化担体として,“ ダイヤイオンHP50” を選択した.固定化酵素はネイティブ酵素に比較して至適pHがやや酸性側に移動し,pH安定性は向上した.また,至適温度は約10℃ 上昇し,熱安定性は5~7℃ 上昇した.各種金属イオンとSH基阻害剤の固定化酵素とネイティブ酵素とに及ぼす影響では両酵素の間には顕著な差は認められなかった.固定化酵素を充填したカラムリアクターを用いてG4の連続生産を行ったところ,60日以上の安定した運転が可能であり,その工業的連続生産の可能性が示唆された.