被験者5名により, 袖山の高さと右上肢上挙動作によるワンピースドレスのつり上がりの関連をみるための実験を行い, 次のような結果を得た. 1) A.H./4袖山, A.H./4+2cm 袖山, A.H./4+3cm袖山の3種類よりなるワンピースドレスのつり上がり量は, いずれの上挙動作においても, 袖山の高さに比例してドレスすそのつり上がり量は増加した. 2) 側方水平上挙, 前方水平上挙ではつり上がり量は大差なく, 直上上挙では両水平上挙のほぼ2.7倍のつり上がり量を示した. 3) 測定部位では, いずれの上挙動作においてもつり上がりの最大になる部位は, 右脇で, ついで前中心, 後中心, 左脇の順で, その割合は, 10 : 5 : 3 : 1であった. 4) 上肢上挙動作によるワンピースドレスのすそのつり上がり量を, 理論的に予測できる実験式を導き, 実測値に近似した値が得られた.