今日,ウェアラブルセンサを用いた行動認識技術に基づくアプリケーション開発が行われている.しかし,現在一般に用いられる行動認識技術は,事前に学習のための大量のラベル付きデータを必要とする.また,認識結果として得られるラベルは学習データに固定され,アプリケーション利用時に必ずしも適切とならない場合がある.そこで本研究ではアノテーションツールと分析ツールを統合し,能動学習とラベルの階層化を導入してこれらを解決する手法を提案する.能動学習によって効率的かつ継続的なラベルデータ収集を行い,行動ラベルの階層化とその動的な定義変更の許容により認識結果利用の柔軟性を確保する.階層化によるラベルデータ取得の手間の増加はラベル修正を上下階層に伝搬させることで低減する.提案手法のプロトタイプとしてATLAYAを実装し,評価実験によって提案手法によるラベリング作業量の低減や行動ラベル階層化の有用性を確認した.