本研究は,水産物の流通における品質管理の強化と技術水準を維持することを目的として,非破壊で高精度に魚肉鮮度K値を推定するファジィ推論モデルを設計することを試みている.計240尾のブリ属3魚種(ブリ,カンパチ,ヒラマサ)を対象として,冷蔵温度-2°C,+2°C,+6°Cの下で即殺処理後72時間経過時迄の試料魚の色彩とK値との関係を調査した.試料魚の色彩とK値との関係を統計的手法により解析した結果,体表の色彩を計7個程度組合せることで魚肉鮮度を表し得ることが明らかとなった.これらの色彩を前件部に定めたファジィ推論モデルをシミュレーションと実験により評価した結果,モデルによるK値の推定値と観測値との残差は9.34%以内となり,水産物の流通における品質管理に高い有用性を有することが示された.