本研究では,産卵鶏に市販のケイ素剤を投与したときの卵黄中遊離アミノ酸量および血管強度に与える影響を検討した.ケイ素剤を産卵鶏に10週間飲水投与したところ,卵黄中遊離アミノ酸量はアスパラギン酸,スレオニンおよびアラニンで,低用量(1%)群と比較して高用量(5%)群で有意な増加が認められた.また,下行大動脈の血管強度は対照群と比較して高用量群で有意な増加が認められた.本研究の結果より,ケイ素を産卵鶏に摂取させると卵黄の味質および血管強度の向上に効果的である可能性が示唆された.