清酒の味を味覚センサー(味認識装置)で評価した結果,以下の知見を得た。 1.BT0センサーは疎水性部分を持つペプチドに応答し,清酒の後味(膨らみ感,味の幅)の評価に活用できる可能性が示された。純米酒では,BT0センサーの出力が高く出る傾向が認められ,清酒の後味(膨らみ感)に着目した官能検査との間で相関が認められた。 2.CT0センサーは有機酸塩に応答し,清酒の「濃醇感」の評価に活用できる可能性が示された。 3.BT0とCT0の2本のセンサーを用いて,清酒の「後味」及び「濃醇感」という2つの項目によって清酒の味を識別することができた。 4.清酒の味わいの違いを表示する方法を提示した。