日本食は世界に誇れる健康食であり,なかでも,醤油はそれに欠かせない調味料である。その一方,醤油は含まれる塩分を理由に,高血圧への関連が懸念される場合がある。著者らは,醸造条件の検討によって,血圧上昇抑制成分・アンジオテンシン変換酵素阻害ペプチドを増加させた醤油の開発に成功した。さらにヒト試験によって,その効果を確認し,醤油では初となる特定保健用食品の表示認可を取得した。本解説記事では,これらについて詳述されている。