包装形態の違いがイチゴの損傷発生に及ぼす影響について検討した。通常包装では, 加振により短時間で果托の広範囲に損傷が発生した。また, 通常包装と比較して損傷を軽減するとされる平詰め包装においても, 損傷は短時間で発生し, 発生割合および損傷面積についても通常包装とほとんど変わらなかった。一方, 縦詰め包装では損傷の発生割合は加振時間とともに緩やかに増加し, 通常包装と比較し, 損傷の発生が減少する傾向がみられた。特に, 損傷面積は通常包装の3割程度であった。したがって, 果托同士の接触を回避し, 緩衝材やパックとの接触を最低限に抑えることができる縦詰め包装は, イチゴの輸送中の損傷を回避する包装方法として有効であると考えられた。また, 縦詰め包装において損傷部位は果托の赤道付近から萼部位に集中することが明らかとなったことから, これらの部位における損傷を軽減するために, 果托の支持に用いる底面緩衝材の材質について検討した。その結果, 密度8.7×10-2g・cm-3および25%圧縮応力2.69×10-2MPaをもつゴムスポンジを用いた場合, 損傷の発生割合および損傷面積が最小となった。