穀類中に存在するアクリルアミドの前駆体である遊離アスパラギンをダンシル誘導体化後,HPLC-UVで測定する方法を評価するため,9試験室による試験室間共同試験を行った.試料には,遊離アスパラギンを含有しているうるち玄米粉,コーンフラワー,小麦強力粉,小麦全粒粉,ライ麦粉の5種類を用い,各試験室2回の併行測定とした.試験の結果,併行相対標準偏差および室間相対標準偏差はそれぞれ,0.5~2.2%および2.3~5.9%であり,HorRat値は0.4~0.6とCodex委員会が定める性能基準の2以下であったことから,本法の有効性が示唆された.