本論文では,Banerjeeらのオブジェクト指向言語に情報流解析のための機密度に関するパラメトリック多相を導入する.情報流解析は機密情報の流出可能性の検出に有用である.しかし,型検査に基づく情報流解析ではプログラム中に型として機密度を指定する必要があるため,コレクションフレームワークのような任意の機密度のデータを扱うクラスを定義できない.そこで,機密度をパラメータに取るクラス定義と機密度パラメータを含む機密度の構造を提案する.機密度パラメータにどんな機密度が割り当てられても,型付け可能なプログラムは機密情報を流出させないことを保証できる型付け規則を構築し,非干渉性に対して健全であることを示す.