出版社:Japanese Association of Hispanists / Asociación Japonesa de Hispanistas
摘要:本研究では現代スペイン語におけるpor mucho/más que によって導かれる譲歩節、特にその節が事実をあらわす事例における叙法選択について分析をおこなった。複数の文法書において、当該の譲歩節における叙法選択は、aunque によってあらわされる譲歩節の場合と同じ規則に従うとの説明がなされている。しかしながら、por mucho/más que 節の意味を考慮すると、直説法の動詞が使用可能であるという事実については説明がなされる必要があるものと考えられる。本研究ではこの疑問について考察をおこない、次のような結論に至った。接続法の動詞をとるものがpor mucho/más que 譲歩節のプロトタイプであり、直説法が使用された事例はプロトタイプからの拡張構文である。そして拡張構文では、譲歩節内であらわされる行為が十分におこなわれたこと、あるいはその行為の事実性が強調される。そして先行研究でも述べられている、当該の譲歩節において直説法未来形および過去未来形が原則として容認されないという点を、本研究の提案に対する傍証として示した。..
关键词:叙法;por mucho;más que 譲歩節;構文の拡張;modo verbal;oraciones concesivas introducidas por por mucho;más que;extensión de las construcciones